2020年1月28日火曜日

お風呂とサウナと溺死

こんにちは。はかせです。

数日前、マンションに一人で暮らしていた叔母がお風呂で亡くなっているのが見つかりました。ヒートショックが原因による脳内出血で、浴槽でそのまま溺死してしまったそうです。

叔母は毎日のように出かけて友人と会っていて、亡くなっているのを見つけたのも友人だったそうです。数日後には姉妹で温泉旅行へ出かける約束もしていたほどで、90歳間近とはいえとても元気だったので、友人たちはみな大変驚いていたと聞きました。


日本のマンションは、北海道のマンションであっても断熱性能は最低限で、古い木造住宅よりは温かいものの、脱衣室や浴室には暖房がなくて居室よりも寒く、お風呂のお湯とはかなりの温度差があります。

暖房があって温かい居室から寒い脱衣室へ移動すると、血管が収縮して血圧が上がります。服を脱ぐと寒くなってさらに血圧が上がります。それから熱いお湯に浸かると、今度は一気に血管は拡張して血圧が下がります。お風呂から寒い浴室へ出るとまた血圧は上がります。このようにお風呂に出入りすることで血圧は乱高下を繰り返します。

このようなヒートショックは、若くて健康な人ならともかく、血圧が高い高齢者にとっては心臓や血管への負担がとても大きくなります。そのため、心筋梗塞や脳梗塞などが起こりやすくなると言われます。そして、浴槽にはお湯が張ってあるため、浴槽に浸かったまま溺れて亡くなってしまうことがあります。

実際、こちらのYahoo!ニュースの記事によると、他国と比較して日本はお風呂での高齢者の溺死が非常に多いことが分かります。

ヒートショックを防ぐには居室と脱衣室、浴室との温度差を小さくすることです。家全体を十分に断熱し、適切な暖房計画を行う必要があります。

また、溺死を防ぐには、そもそも浴槽に水を張らない。お風呂に浴槽を設けないという発想の転換をすることもとても有効です。つまり、お風呂にはシャワーとスチームサウナ(スチームバス)を設置するといいでしょう。ヒートショックでなくとも、入浴中に万一、気を失うようなことがあっても溺れる心配がなくなります。


さらに、スチームサウナは浴室全体を温めるので、浴槽に出入りするときに起きる血圧の上昇と下降が入浴中に生じません。お湯の水圧による身体への負担もありませんし、身体への熱の伝わり方がお風呂よりもゆっくりで優しく感じます。

もちろん、健康で心臓や血管に疾患がないのでしたら、スチームサウナはドライサウナよりも身体の温まりも早く、冷たいシャワーや外気浴を活用して温冷交代浴を行うことも健康増進に有効ですし、素晴らしいリラックス効果もあります。

お風呂で溺死するのは高齢者に限りません。子どもから目を離した隙に、お湯を張った浴槽に落ちて溺れてしまうこともあります。家の中に潜んでいる危険を減らすという意味でも、お風呂(浴槽)からスチームサウナへの転換をもっと検討してみてはいかがでしょうか?

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