2018年10月24日水曜日

「キレイな空気」が求められている

こんにちは。はかせです。

今月、10日、11日にアース21の例会が札幌で開かれ、2日目の講演会の前にアルデ空気清浄システムACS-300の商品PRを本社の開発責任者が行いました。商品PRへ向けて事前にスライドの修正などの打ち合わせをしていましたが、はかせは風邪で寝込んでしまい、商品PRだけはなんとか手伝ったものの、参加予定だった現場見学も講演会も残念ながらキャンセルでした。

せっかくスライドの準備をしたので、その際、空気清浄機の普及率について気づいたことを、ここで改めて整理してみます。

ちなみに、会場のホテルへ室長が宿泊していたので、朝、部屋へ行って合流しました。するとここにもありました、空気清浄機。


Panasonicの空気清浄機でした。今はホテルへ泊まると大抵の客室には空気清浄機が置いています。それだけお客さんも部屋の臭いなどを気にしているのでしょう。

総務省による平成26年全国消費実態調査の結果が公開されています。4年前の調査結果にはなりますが、中身を見るとなかなか興味深いです。

結論から言いますと、たんすやルームエアコン、テレビなどの主要耐久消費財の中で、空気清浄機は、所有数量の増加率も普及率の上昇幅も、高効率給湯器や太陽光発電システムに次いで高い結果になっています。

高効率給湯器や太陽光発電システムは、住宅の省エネ化として国の補助金の対象になっているのに対して、空気清浄機は国の補助はなく、純粋に消費者自身が積極的に買い求めていると考えられます。導入費用こそ全然ちがいますが、省エネと同じかそれ以上にキレイな空気に対して関心が高くなってきていると言っていいでしょう。

調査結果を詳しく見ていくと、まず、「主要耐久消費財の1000世帯当たり所有数量及び所有数量の増減率(二人以上の世帯)」に注目します。



グラフの左から右へと所有数量が多い順に並んでいます。左端にはたんす、ルームエアコン、テレビといった品目があり、どれも2台以上所有していることが分かります。逆に、右端の家庭用エネルギーシステム(HEMSのことでしょうか?)、家庭用コージェネレーションシステムはほとんどゼロで、持っている人はほとんどいないということです。

今度は赤い棒グラフに注目すると、右のほうの2本が飛び抜けています。棒グラフは前回の平成21年から26年までの増減を示していて、増加率1位が高効率給湯器で、2位が太陽光発電システムとなっていて、どちらも3倍以上増えています。そして、空気清浄機が増加率3位で、さすがに省エネ住宅設備ほどの伸びではありませんが、3割以上増えています。

ちなみに、増加率4位も見てみると、サイドボード・リビングボードとなっています。ただし、食器戸棚の減少率も同程度なので、おそらくはライフスタイルの変化にともなって、食器戸棚からサイドボード・リビングボードへと置き換えが進んでいると考えていいかもしれません。

次に、「普及率及び普及率の上昇・低下幅」を見てみます。


所有数量と同じように、左端の冷蔵庫、洗濯機、テレビ、電気洗濯機、電子レンジの普及率は約98%で、ほぼすべての世帯で所有していることがデータからも分かります。赤い棒グラフが一番長く上に伸びてるのが普及率の上昇幅が一番大きいことを示していて、これが高効率給湯器です。上昇幅2位が空気清浄機で、普及率は42%と、10世帯に4世帯では空気清浄機が家にあることになります。

さらに、調査結果には空気清浄機の年代別の普及率も示されています。


普及率は30歳代で57.3%と最も高く、次いで30歳未満が52.5%、40歳代が46.8%と、若い世代で普及率が高いという結果が出ています。また、普及率の上昇幅も30歳代が16.3ポイントと最も高く、次いで30歳未満が11.6ポイント、40歳代が10.8ポイントと、こちらも若い世代で高くなっています。40歳代よりも若い子育てをしている世代で普及率が高く、さらに普及率が伸びていると考えられます。

実際、最近は赤ちゃんや小さな子供がいるお宅で空気清浄機をよく見かけます。子育て世代は住宅を新築する世代でもあります。「子育てをより良い環境で」と願って。すると、当然、「キレイな空気」も必要。高気密・高断熱で夏涼しく冬暖かい快適な住宅というだけでなく、家の中の空気の質も求められているということですね。