2019年は空前のサウナブームと言われているそうです。確かに、今年はこれまでよりテレビでサウナの特集などを見かける機会が多かった気がします。
その中で取り上げられていたのが、この映画「サウナのあるところ」でした。
予告編は、水をかけられたサウナストーンからジュワーっと蒸気が立ち上るシーンから始まります。実は、フィンランドサウナとは、こうして蒸気(ロウリュ)を楽しむサウナだったようです。
一方、日本に昔からあるサウナはほとんどがドライサウナです。サウナストーンはあっても水をかけることはできません。湿度が低くて非常に高温です。
はかせが子どもの頃、家から車で通えるところに大きな銭湯ができてサウナもありましたが、それもやっぱりドライサウナ。暑くて苦しくて、水風呂も冷たくて。初めは物珍しくて何度か入りましたが、それ以降はそのときの嫌なイメージがつきまとって、サウナには全然入らなくなりました。
あるサウナ愛好家がどこかで書いたか話したかしたことを覚えています。日本へのサウナの導入の仕方が悪かったのだと。蒸気を楽しむ本来のフィンランドサウナを広めるべきだったと。
実際、今は「サウナ女子」と呼ばれるほど女性の間でもサウナの人気が高まっているようです。それはもちろんフィンランドサウナで、湿度が高くて肌の保湿をしながら入浴できるためだそうです。
この映画の英語のタイトルは「Steam of Life」です。Steamとはスチーム、蒸気。このことからも、英語圏でもフィンランドサウナを特徴づけるのはやっぱり蒸気でした。
その意味では、スチームバス(スチームサウナ)はまさしく蒸気で温まるサウナです。サウナストーンに水をかける風情こそありませんが、蒸気発生器から高温で吹き出す蒸気はまぎれもなくロウリュです。アロマオイルだって楽しめます。
ところで、この映画はもう10年近くも前の2010年にフィンランドで公開されたものです。その年のアカデミー外国語映画賞にもノミネートされています。10年近くも前の映画が、なんと今年日本において上映されているわけですから、やっぱりサウナブームなのでしょう。
残念ながら北海道での上映はまだ予定がないようですが、札幌でも上映されることが決まったらぜひ観てみたいと思います。
英語字幕ならVimeoのオンデマンドでレンタルして観ることができるようです。
ちなみに、フィンランド語の映画の原題は「Miesten vuoro」。Google翻訳だと英語で「Men's turn」、日本語では「男の番」。英語タイトルでも邦題でも「男」は消えてしまっていますが、どちらの予告編を観ても、やっぱりさまざまな男の生き様をサウナを通して描いた映画であるのは確かなようです。なんだかサウナに入って語り合ってみたくなりますね。
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