インターネットが普及して情報で溢れるようになりましたが、9月の地震のときにもデマが流れたり、情報の真偽を確かめるのも大変です。ホントに知りたい情報が必ずしもインターネットで見つかるともかぎりません。
アース21では設立時の25年前から一貫して情報交換を大切にしてきました。活動理念の一つでもある情報交換について、設立の2年後、1996年の新聞記事に掲載された内容から振り返ってみます。「帯広をヒントに情報交換 共通の課題解消へ」という見出しが付いた記事の後半を以下に引用します。
具体的な目標としては①資材の共同購入②アース21仕様の確率③資材センターの設立−などを掲げており、現時点では、定例会や講習会・現場見学会などを定期的に開催し会員各社が議論を交わす中で、道内各地の資材価格や会員の経済状況など具体的な情報を集めている段階という。「アース21が他の団体とはちがう」と言われるのは、こうした取り組みもきっと理由の一つなのでしょう。それにしても、記事に室長の顔写真が載っていますが、さすがに若いですね(笑)
情報収集の方法として面白いものの一つに「原価公開」がある。これは、会員各社が、それぞれ自社の施工見積もりを持ち寄り、各地の資材価格や資材の入り方、人件費、粗利の地域差を探ろうというもので、資材の共同購入などグループの協同事業を展開する上での資料として使っていく予定だ。
これについて橋本会長(※当時)は「ダントツに資材価格が安いのは、やはり地場工務店が強い地域と言われている帯広。この背景には、資材価格やルートについての地場工務店同士の情報網があり、これが大手との価格競争に打ち勝てる帯広の業者の強さになっているようだ。一方、札幌は業者間格差が大きい。現在、グループの中では、帯広の業者のような情報交換の基盤が出来上がりつつあるが、こうしたグループがいくつも出来れば札幌の状況も変わってくるのではないか」と分析している。
このほか、定例会の中でも自社の経営上の問題点を報告し合ったり、会員が自社の事業の中で新しい試みに取り組む際はグループ全体でバックアップするといった形の情報交換も行なっている。