2018年9月19日水曜日

熱交換換気や床下給気には空気清浄システムを!

こんにちは。はかせです。

去年から小山田工務店さんに協力していただいて、モデルハウスに試作機を設置してテストしていたアルデ空気清浄システムですが、今年から新たに販売を開始しています。

ARUDE ACS-300

昨年7月に空気清浄機を作動させてから約2ヶ月後に内部を確認すると、予想以上の汚れにとても驚きました。プレフィルターには泥のように粉塵がびっしりと張り付き、電気集塵フィルターの網目も真っ黒になり、フィルターを洗った水も真っ黒になりました。普段は空気に紛れ込んでいても見えない非常に小さな汚れも、集められるとこうして見えるようになって、外の空気の汚れを実感します。

プレフィルター

電気集塵フィルター

一般的な住宅には、家の外から新鮮な空気を取り入れるために壁などに吸気口が設けられていますが、札幌の市街地に建つ住宅では、その給気口の上の壁が黒く汚れているのをよく見かけます。居間や寝室、子供部屋などの居室に給気口が設けられ、一軒の家には通常、だいたい5、6ヶ所の給気口がありますが、このモデルハウスでは、すべて一つの給気口から外気が取り入れられ、空気清浄システムを通ります。つまり、家に入ってくる空気の汚れを空気清浄システムがすべて一ヶ所で受け止めたことになります。その結果、上の写真のようにプレフィルターや電気集塵フィルターは真っ黒になってしまったわけです。

特に、このモデルハウスが建っている場所は交通量が多い札幌新道沿いで、高速道路の高架もすぐ側なので、トラックなどの排気ガスで空気がとても汚れています。道路沿いには小さな工場や倉庫が多いですが、すぐ裏には住宅地も広がっています。実際、このモデルハウスと同時期に隣でアパートも建設中でした。交通の便がいい都会では、残念ながら、窓を開けても必ずしも空気はきれいではありません。

近年、札幌でも黄砂やPM2.5が問題になることが増えました。中国やロシアの海外から風に乗ってやって来たもので、空が白く霞んでいて息苦しさを感じます。海外の発生源の地域で大気汚染を解消したり森林火災を防いだりしなければ、こうした被害はなくなりません。

また、都会では花粉症の患者数が増えているそうです。札幌でもシラカバ花粉が初夏の3ヶ月間くらい飛んでいるので、はかせも去年からアレルギーを抑える薬を処方してもらうようになりました。花粉症は大気汚染との関連性も指摘されていて、粉塵、黄砂やPM2.5、そして花粉と、これまできれいだと思われていた家の外の空気にも、いまや健康を害する物質が紛れ込むようになってしまいました。

けれども、窓も給気口も閉じて家に閉じこもることはできません。呼吸することで二酸化炭素や水蒸気が出ます。また、住宅建材や家具からはシックハウスの原因となる化学物質も出てきます。ホルムアルデヒドだけは規制されていますが、今はその代替物質が問題となっているので、換気を止めるわけにはいきません。

換気が必要でも、家の外の空気も汚れている。この状況に対処するには、家の外から取り入れる空気からできるだけ汚れを取り除くしかありません。そのために効果的なのが空気清浄システムです。

最近のZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)を含め、省エネを意識した住宅には、第一種熱交換換気装置が採用されているものもあります。もともと熱交換換気は、北海道の寒い冬に冷たい外気を直接家の中に入れずに、温度を上げてから入れるために導入されました。熱交換換気では、家の外の空気を一ヶ所から装置に取り入れて、熱交換素子で家の中の空気と熱交換を行って、暖めてから家の中へと送り出します。

虫や大きな埃をキャッチするプレフィルターは取り付けられていますが、そこで取り除けなかった汚れは熱交換素子を通るので、熱交換素子が汚れてしまいます。プレフィルターや熱交換素子が汚れると抵抗が大きくなってモーターへの負荷が大きくなったり換気量が減ったり、熱交換効率が下がったりします。そのため、プレフィルターと熱交換素子の定期的な清掃が必要ですが、困ったことに住まい手に対してこうした説明を行わない業者もいるようです。

また、家の外の空気を一ヶ所から床下に取り入れて、エアコンなどで床下暖房を行う住宅も増えているようです。例えば、秋田県能代市の設計士、西方さんの自邸では「基礎の立ち上がりがないため床下の掃除がしやすくて良い」というようなことを先日の講演会で西方さんが話されていました。ただ、ブログでも写真が紹介されていますが、掃除がしやすいとはにわかには信じられません(笑)

これらの第一種熱交換換気や床下給気などのように、一ヶ所から外気を取り入れている住宅には、アルデ空気清浄システムが最適です。集塵効率は95%ですので、換気装置や床下の汚れを最小限に抑えることができます。清浄システムのプレフィルター、高圧帯電ユニット、集塵フィルターはいずれも水洗いが可能なので、専門業者に頼らずに清掃ができます。さらに、消費電力はたった4 Wしかなく、電気代は1ヶ月80円程度で済みます。大きさも幅448 mm(ダクト接続部を含むと680 mm) × 奥行き409 mm × 高さ217 mmとコンパクトで、重さも6.8 kgと軽量です。既存の換気システムにも組み込みやすいサイズに抑えてあります。

こんなふうに良いことばかり言っていると胡散臭いですが、やはり空気清浄システムでも100%汚れを取り除けるわけではありません。空気清浄システムもフィルターを清掃しなければ性能を発揮できません。きれいな空気を得るには、家の中を掃除するのと同じように、住まい手自ら清掃を行う意識が必要です。

きれいな空気を室内に取り入れて健康を守ったり、高価な熱交換換気装置を長持ちさせたりするために、ぜひアルデ空気清浄システムを活用してください。

※アルデ換気システム(第三種換気)の給気口にはフィルターが装着されており、付属のフィルターで取り除けない花粉や粉塵を取り除くファインフィルターも別途、用意されています。ただし、電気集塵フィルターよりも早く集塵効率が低下します。フィルターの洗浄と、ファインフィルターの場合は交換を定期的に行ってください。

2018年9月13日木曜日

北海道胆振東部地震で被災された皆様に心より御見舞い申し上げます。

北海道で震度7は、私の人生で初めてのことでした。北広島市の震度は5弱で、多少の落下物はありましたが、一番困ったのは、停電です。それでも6日夜の19時には復活。これ以上続くと冷蔵庫の食品が駄目になる恐れがあること、又、道路の信号が停止。ライフラインの全てがストップで、仕事をする環境ではなかったことです。

ただ、厚真の方に建てた物件は被害に遭わず安心しましたが、やはり、基礎から基準以上の造り方で施工したのが良かったと思っています。近頃、長期優良住宅の耐震等級2、3で建築している物件もちらほら。日本列島全て災害列島ですから、立地条件から精査し、いざという時に倒壊しない家造りが大事なことと痛感しています。

私の大疑問の一つは、何故、ブラックアウトになって、全道の電気が停止したのかということです。考えるに、北海道電力が、苫東厚真火力発電所で道内の全電力の40%強の発電を賄っていたことに原因があると思うのです。何故そんな危ないことをしていたのか?こんな公共性が高く、インフラがガタガタになるようなことを、どうしてやっていたのか?

答えは一つ。泊原発の再稼働にこだわり、苫東厚真火力発電所に頼る体制を維持していたことです。北電と政府に今回の電力停止の責任があるでしょう。

又、読売新聞等、数社は、だから泊原発を稼働していれば停電等生じなかったと書いていたそうですが、全く不見識というか、言いようのないバカ新聞です。地震の時、泊原発は外部電源を一時喪失。午後1時に完全復旧するまで、非常用ディーゼル発電機を起動し、使用済み燃料プールの冷却を続ける事態になっていたそうです。再度、震度7のような地震がきて、非常用電源が停止したら福島と同じようにメルトダウンして、大災害になったことでしょう。想像するにも恐ろしいことです。

今日で地震から丁度7日目、インフラは正常に戻り、スーパーやコンビニも正常の業務に戻りつつあるそうです。私達、家造りで業を営んでいる人達全員にお願いしたいことは、営利主義を第一目的としないで、街づくり、生活の場とした家造りが一番大事なことと考えて欲しいのです。

今回の経験したことのない地震災害に対しての一言でした。